高知支部3月例会
公開日:
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最終更新日:2016/10/07
高知支部例会
「学歴なし、金なし、女なし、人生の目標なし。ないないづくしから始まつたどんづまり人生。それでも俺には仕事があった。」
報告者 有限会社カリヤテント 代表取締役 刈谷雅臣氏
いささか印象的なタイトルの高知支部3月例会。桜の開花には少し早い3月23日の夜に、カリヤテント社員を含む30名強の参加で行われたこの例会は、三翠園の中庭を活用した屋外での開催で、同友会としては初めての試みとなりました。会場に張られたテントや音響はカリヤテントの設営によるもので、参加者に報告者の仕事内容を体感していただこうという趣向です。
報告者の雅臣氏は、高知同友会代表理事・刈谷会長からの事業承継者です。4人兄弟の2番めとして刈谷家に生を受けた雅臣氏。子どもの頃から兄と家業を手伝い、働くことでお小遣いを得るなどの体験を重ねるいっぽう、勉強があまり好きではなく枠にとらわれない発想ゆえか、学校に保護者が呼ばれることもしばしばあったとのこと。会場で参加者として報告を聴いていた父である会長は、当時についてマイクを向けられるとこう振り返りました。
『(雅臣氏が)中学生の頃、呼び出しを受けて学校に出向いた時のこと。私が学校に着くと、彼は先生にす親が来るまでここにいるように』と言われた部屋から抜けだしており、もぬけの殻だった。そのとき私は(父として)この子はじっと怒られるのを待てその場に留まるほど馬鹿ではない。状況を変えようとする、生きる術をきちんと持っている』と感じた。
目然体で人を一意きつける魅力のある雅巨氏が育った素地には、事柄にとらわれず、その中でも本質を見抜く感性を持った父の存在があるのだな、と感じさせられるエピソードです。
高校中退後、大阪の親族の会社で働いたあとに思うところあって帰高し、父の営むカリヤテントに入社した雅臣氏は、当初は会社に兄もいたため、よもや自分が会社を次ぐとは考えになかったそうです。
雅臣氏は続けます。他の人に対して、その人ができていなでいことに目が行きがちになってしまいますが、その人のできていないことを責めるので
はなく、長所は何かをよく見ることが大切だ。さらに自分に足りない部分などは素直に認め、必要に応じて力を貸してもらうように働きかけていくようにしている、と。
その一例として、2016年2月の龍馬マラソン当コ日早朝に起こったトラブル対応の実例が紹介されました。
「テントが倒れている」との連絡を受けて早朝に現地にかけつけた雅臣氏は、状況を目にして愕然とします。マラソン前夜の暴風雨で、倒壊したテントは実に61張。イベント開始時間はずらせません。時間は朝の5時。祈るような気持ちで社員へ連絡した雅臣氏の電話に、早朝にもかかわらず全社員がほんの数コールで出ました。彼らはすぐに現場に駆けつけてくれ、テントは全て無事修復されました。様々な個性を持つ社員が、仕事に対する当事者意識を持っていることや、カリヤテントのチームワークの素晴らしさを実感する象徴的なできごとです。
強いリーダーシップが発揮された創業者である先代とは異なる、まさにリード型のマネジメントを行う雅臣氏は、社長交代後には過去最高の売上をたたきだしました。若かりし頃に悩み、遠回りをして人生の底を見た雅臣氏だからこそ、自然体の人生観が経営にも反映されているのでしょう。
清々しい気持ちになれるような報告のあとは、そのまま庭園におい参加者全員でBBQをしながら、質疑応答やディスカインョンがおおいに盛り上がりました。
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